手話で暮らせるサ高住

2017.05.23 09:31|情報
以下、福祉新聞 より引用

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◇全国初、ほほえみの郷

60歳以上の聴覚障害者が手話を使って住めるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)「ほほえみの郷」が
4月1日、札幌市内でオープンした。
公益社団法人札幌聴覚障害者協会(渋谷雄幸理事長)が40年来の悲願を達成し、
聞こえないことを気にせずに暮らせる場を設けた。
同協会はこうしたサ高住は全国初だとしている。

「一般の老人ホームでは聞こえる人ばかりで退屈だ」「手話のわからない職員には希望を伝えられない」―――。

渋谷理事長によると、手話を使って暮らせる高齢者用の住まいを求める声は1970年代から上がっていた。
その当時750人いた会員は現在440人。
会員減の一方で高齢化は進み、7割が50代以上だという。

満を持して解説されたほほえみの郷は3階建てで2、3階が居室。2人部屋を含む20戸に最大24人が暮らせる。
1人部屋の場合、負担は家賃、食費などを含め月10万~12万。1階には同協会の小規模多機能型居宅介護事業所が入った。

4月26日までに12戸に14人が入居。
要支援・要介護と認定された人がほとんどで、日中は1階に通って介護を受けたり字幕付きのテレビを見て団らんしたりする。
小規模多機能の職員は10人で手話を使いこなし、聴覚障害者も4人いる。

妻(82)と入居した宮内昭治さん(86)は16歳のころからの同協会会員。
炊事など家事がおぼつかなくなったため「ほほえみの郷」を選んだ。
幼少期にろう学校で手話を禁じられ、隠れて手話を使ったり、字幕のついた外国映画をコッソリ観たりした世代だ。

隣近所との会話がなかった以前の住まいとは異なり、手話を使って“雑談”できる今の生活は快適だとし、
「いつまでもこの暮らしが続いてほしい」と笑う。
渋谷理事長は「ほほえみの郷は単なる住まいではなく、聴覚障害者が歩んできた道を次の世代に伝える場でありたい」と
話している。
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授業科目に「手話語」 北海道の高校、「手話は言語」

2017.05.22 12:55|情報
以下、朝日新聞DIGITAL より引用

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北海道石狩市の道立石狩翔陽高校(藤井勝弘校長)で、今年度から「手話語」の授業が始まった。
手話を「言語」と位置づけ、その理論を学んだり、実際にやってみたりする全国でも珍しい試みだ。
高校や市は、将来の「手話言語法」制定を見据えている。

■理論と実践、年70時間 高2の選択科目

同校は総合学科制。「手話語」は2年生の選択科目で、今年度は16人が学んでいる。
来年度からは3年生も対象になる。

4月の授業では、明治維新から現在までの「ろう者」への差別の歴史や権利獲得の過程を学んだ。
5月25日に創立70年を迎える全日本ろうあ連盟(東京)が制作したドキュメンタリー映画「段また段を成して」も鑑賞した。

年間70時間の授業では「実践」として手話を学ぶほか、「理論」として、
ろう教育の歴史や聴覚障害者にとって手話こそが言語であることも学ぶ。
全日本ろうあ連盟は「コミュニケーション方法として手話を取り入れる学校はあるが、
 『言語』として位置づける授業は、把握している限り初めて」という。

「理論」の講師は、北海道ろうあ連盟の佐藤英治副理事長(71)。
声と手話で授業を進めるが、市の専任手話通訳者も同席し、生徒が内容を理解しにくい時に手助けする。

「実践」の授業では、石狩聴力障害者協会の杉本五郎会長(70)が受け持ち、
「手話は見る言葉。とにかくよく見て」と手話で伝え、通訳者が言葉に出していく。

「『川』は3本の指を上から下げるんだ」「『谷』は両手を近づけて谷の形を作るのか」。
隣の生徒と手の動きを確認しながら授業は進む。
2年生の谷内田綾乃さん(16)は
「手話は初めてで不安な部分もあるけれど、手話を覚えて会話ができるようになりたい」と話した。

授業では、北海道の先住民族・アイヌの歴史も学ぶ予定だ。
佐藤さんは「明治期にアイヌ語が事実上禁止され、その結果アイヌ語を話せる人が少なくなった。
言葉を禁じることは、文化を奪うことになる」といい、かつてろう教育が「口話」に偏重し、
手話が遠ざけられたこととの共通点を指摘した。

■「手話は言語」 全国で条例制定の動きも

手話を言語と位置付けて普及させる取り組みは、国内外に広がっている。
2013年10月、鳥取県が全国に先駆けて「手話言語条例」を制定した。
全日本ろうあ連盟によると、今年3月末までに13府県75市9町で同様の条例ができている。
世界では、韓国やブラジルなど30カ国余りで手話を言語として認める法律ができているという。

石狩市が「手話基本条例」を制定したのは13年12月。鳥取県の条例と同じ内容で、市町村では全国初だった。
聴覚障害者がテレビ電話を通じて手話通訳者と話せるサービスを始め、病院の予約などに活用されている。
市内の小中学校では手話講座も開かれている。

手話語授業の導入に取り組んだ教諭の一人、生田政志さん(51)は大学で手話を学んだ。
同校ボランティア局の顧問で、手話を活動の重点に置いている。

生田さんの背中を押したのは、中学校で手話に親しんできた生徒の質問だった。
「選択科目に中国語やロシア語はあるのに、どうして『手話語』はないんですか」

生田さんは「地域の高校としてできることをしたい」と、15年から市や聴覚障害者団体と
手話語授業の実現に向けて話し合ってきた。
「単に手話の方法だけを学ぶことには違和感があった。『耳が聞こえない人にとって、手話は言語なのだ』ということを、
 生徒たちに実感してもらいたい」と話す。

授業の目標には、手話言語法の意義と目的を学ぶことも掲げられている。
全日本ろうあ連盟は、ろう者の基本的人権を保障するため、手話を言語として使える環境を法的に整えるよう求めている。
同連盟によると、全国すべての地方議会が、法律の整備を国に求める意見書を採択しているが、
国会での動きはまだないという。

石狩市の田岡克介市長(71)は「全国手話言語市区長会」の会長を務め、手話言語法の制定を国に働きかけている。
手話語の講師を務める杉本さんらとの懇談がきっかけだった。

「手話基本条例ができたことで、聴覚障害者団体を含めた地域教育に結びついた。
 高校生たちは社会に出ていき、手話は言語だということの伝道者になってくれる。
 地方で地道な活動を続けることが、手話言語法の実現に結びついていくはずだ」と期待する。

『偏見と差別のない街づくりをめざして』記念講演ご案内

2017.05.18 13:34|情報
手話通訳がついている講演のご紹介です。

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『偏見と差別のない街づくりをめざして』
 ~障がい・虐待・いじめをのり越え、希望を持って最後まで諦めない~

講師 清水 辰馬 氏
   (障害者差別をなくす条例推進委員会事務局長)
日時 2017年6月7日(水) 14時~15時30分
   * 13時30分~14時は、主催団体の総会があります
場所 奈良県社会福祉総合センター 6階大ホール
入場料 無料

NNNドキュメント’17 わたしの話を聴いてほしい

2017.04.27 09:35|情報
以下、きょうされん奈良支部 より情報提供です。

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 わたしの話を聴いてほしい ーあの事件から9ヶ月 今思うことー

 NNNドキュメント’17 <日テレ系列 関西では読売テレビ10Ch>
 2017年4月30日(日)24:55~ (拡大55分)
 http://www.ntv.co.jp/document/ 

昨年7月、神奈川県相模原市にある障がい者施設で19人もの命が凶行によって奪われた。
事件後、1人の映画プロデューサーが動きだす。
向かったのは、13年前に撮影した障がい者施設「びわこ学園(滋賀)」。
そこには、重度の障害を抱えながらも離れて暮らす男性を思い続ける女性や、
目や手のかすかな動きを頼りに"声なき会話"をする親子の姿が。
不自由な体から絞り出される言葉に込められた、今だからこそ伝えたい思いと願いとは。

 *プロデューサーは「わたしの季節」を撮られた小林茂監督
 *再放送は、5月7日(日)11:00~ BS日テレ

聴覚障害男性の筆談に応じず 京都市営地下鉄

2017.04.25 18:44|情報
以下、京都新聞 より引用

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重度の聴覚障害がある京都市左京区の男性(62)が今月10日、市営地下鉄北大路駅で市交通局職員2人に
IC乗車券の説明を依頼した際、身体障害者手帳を示して筆談でのやりとりを3度にわたって求めたのに、
職員が口頭で説明し続けていたことが24日、分かった。
障害者差別解消法は行政機関に対し、障害者への「必要な配慮」を義務付けており、
市交通局は「配慮に欠ける対応だった」と男性に謝罪した。

男性は10日午後、北大路駅事務室で「スルッとKANSAI 特別割引用ICカード」の
新規申し込みについて説明を依頼した。
身体障害者手帳を示し、耳に手を当てながら「聞こえないので、書いてください」と3度口頭で訴えたが、
職員2人が口頭での説明を続けたため、
「声だけで説明されても聞こえない」と大声で訴えてようやく、職員は筆談に応じたという。

男性が職員の対応について、文書を交通局に郵送して指摘した。
市交通局の調査によると、対応した40代男性職員2人は、身体障害者手帳の提示は認識していたが
口頭での会話が成立すると思い込み、3度にわたる筆談の求めも「聞き取れなかった」と釈明した。

市交通局高速鉄道部は「障害者手帳を示された時点で、その人にどのような障害があるのか、
どういう対応が必要なのかを確認すべきだった」として、当該の職員や上司らが18日、男性に会い謝罪した。

昨年4月施行の障害者差別解消法は、障害者から社会的障壁の除去が必要との意思表明があった場合、
配慮を行政機関に義務付けている。
今回の事案を受けて交通局は職員向けに、法を踏まえた対応を徹底するよう求めた。

今回、男性が文書の郵送で職員の対応を指摘したのは、
市交通局ホームページには各担当課の連絡先としてファクス番号がなく、電話番号しか記載されていなかったためだ。
京都市は、障害者差別解消法を踏まえた対応要領で「情報へのアクセスのしやすさ」を掲げており、
これに反していたとも言え、市交通局は24日になってファクス番号の記載を追加した。

市交通局は「今回の事案は丁寧さに欠けていた。相手の側に立った対応を今後心掛けたい」としている。

災害時の「要配慮者」避難 障害に見合う支援を

2017.04.21 09:15|情報
以下、京都新聞
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大規模災害が起きるたびに焦点となるのが、高齢者や障害者など自ら避難することが困難な「要配慮者」を巡る問題だ。
昨春の熊本地震で支援に携わった人たちによるシンポジウムが大阪で開かれ、
強い対人不安を抱える精神障害者が指定避難所に行けず、自宅や車中にとどまっていた事例が報告された。

報告したのは、熊本県西原村にある障害者就労継続支援事業所の施設長。
この事業所では身体、知的、精神の障害者約20人が働いている。
発生直後からフェイスブックなどで安否確認をしたが、所在を尋ねると、大半が「自宅」か「車」。
指定避難所に駆け込んだ人も、翌日には「避難所にいられないので自宅に戻る」と返信してきたという。

施設長によると、障害者の中でも、統合失調症やうつ病など精神疾患を抱える人は不安を感じやすく、
それが災害時には増大する。症状が悪化し、自殺願望が高まったり他の避難者とトラブルを起こすケースもある。
日頃接触のない地域住民が大勢集まる指定避難所は「脅威」であり、「滞在どころか行くことすらできない状態だった」。
このため、事業所は急きょ、利用者とその家族を受け入れた。

精神障害者を巡る京都市の避難のあり方は、どう考えられているのだろうか。

市保健福祉総務課によると、精神障害者を含む「要配慮者」は地域にある指定避難所に避難した、
障害の種類や程度などをもとに、福祉避難所に移されることが検討される。
福祉避難所は市内に272カ所あり、このうち精神障害を対象としているのは30カ所。
ただ、指定避難所に行かなければ、福祉避難所に入ることはできない。
所に入ることはできない。

約20人の精神障害者が登録する障害者就労継続支援事業所「ワークステーションかれん工房」(中京区)は、
災害に備えて飲料水のストックを始めた。
「ここの施設でも、人に対する不安から数人が指定避難所に行けなくなるとみている。
駆け込んで来られた時に受け入れられるよう、水だけでも準備しておかなければならない」と
管理者の齊藤夕子さん(42)は話す。

要配慮者に含まれていながら、必要な支援を受けるための場所に出ていけない-。
こうした現状を要配慮者支援に詳しい佛教大の後藤至功講師(地域福祉)は
「精神障害は医療の枠組みでとらえられることが多く、全国的に避難支援という福祉の視点では具体的な取り組みが進められてこなかった」と分析。さらに「精神障害者の症状悪化を防ぐには、安心できる人と静かに過ごせる個別の空間が必要。避難計画には、障害の特性に見合った対応法が盛り込まれるべき」と強調した。

要配慮者といっても、求められる配慮は障害の状態によって違う。
個々の状況に即したより細やかな支援のあり方を考えてほしいと思う。

悩みや手術の経過語る 手話講演とトーク

2017.04.19 19:08|情報
以下、奈良新聞 より引用

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桜井市聴覚障害者協会(西手基雄会長)の「怜香さんと聾(ろう)チャップリン・トークショー」が
同市桜井の旧市福祉センターで開かれた。
全国から参加した約140人の聴覚障害者が、ろうあ者として全国で初めて性別適合手術で性転換した
古谷怜香さん(40)の講演などに聞き入った。

同じ悩みを持つ聴覚障害者へのヒントになればと古谷さんらが企画。
公演はすべて手話で行われ、若いころから抱いていた性同一性障害に関連する悩みや、
性転換手術に至った経緯などを語った。

講演後には、パントマイムで著名な芳本光司さん(58)が、喜劇王チャップリンにふんし、
古谷さんと手話でトークを繰り広げた。
また、会場の参加者からは、手術や性転換後の生活などについて数多くの質問がされた。

中之島まつり

2017.04.11 09:34|情報
以下、奈良盲ろう者友の会 やまとの輪 よりご案内です。

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~中之島まつりへのおさそい~

もうすぐゴールデンウィークですね。
皆さんはどこかへおでかけされるご予定はありますか?

毎年、大阪の中之島一帯で、「中之島まつり」というイベントが開催されます。
さまざまなお店の中に、NPO法人大阪盲ろう者友の会「手と手とハウス」と
NPO法人視聴覚二重障害者福祉センター「すまいる」も出店しています。
ぜひこのイベントに出かけて、盲ろう者と楽しく交流してみませんか!

青空の下で気楽に楽しく、まずはおしゃべりすることからチャレンジ!
他にも飲食店やパフォーマンスステージなどの盛りだくさんのまつりです。
ご都合がよろしければ、ぜひ一緒に行きましょう!

日程:2017年5月3日(水・祝)
    中之島まつりは3~5日の間、開催
集合:大阪難波駅中央改札口前 10時20分
    直接行く場合は大阪市役所の玄関前 11時

お問い合わせ:奈良県聴覚障害者支援センター
    (奈良盲ろう者友の会に繋ぎます)

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以下、中之島まつりHP より引用
 ↓
中之島まつりは1973年、
中之島公園一帯の景観保存をめざして始まったおまつりです。

毎年、参加する団体や個人が実行委員会を結成し、
企画から準備、当日の運営まで、すべて手づくりを貫いています。
誰もが参加でき、つくり手になれるのが、この中之島まつり。
参加スタイルは様々。いろんな個性をミックスして大きな力へと変え、
人と人とのつながりを強めながら、常に新しいまつりを目指しています。

中央公会堂や府立図書館の保存、中之島公園の再整備も行なわれた今
中之島公園を人と人とが創り出す「都市の広場」であると考え
手づくり輪づくり都市づくりを合言葉にまつりをつくり続けています。

支え合う 競技も子育ても 聴覚障害の夫と全盲の妻

2017.04.05 12:02|情報
以下、毎日新聞 より引用

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本心から声をかけられていると分かってはいても、その言葉を聞くとやはり違和感を覚えてしまう。
「大変だけど、頑張っているね」。
そろって障害者スポーツの陸上競技でトップ選手である高田裕士と妻千明は障害を抱えながら、競技と子育てを両立している。
裕士は生まれつきの感音性難聴で、千明は18歳で全盲になった。
結婚して約10年になるが、裕士に互いの障害を補い合うという意識はない。
「困っているから助ける、ということ」。子育てでも同じだった。

東京都内の自宅を訪ねた。食卓に並んだのは、千明お手製のハンバーグだ。
それをおかずに、長男諭樹さんは必死にご飯をかき込んだ。
ママの作る料理で好きなものは--。そう問われた諭樹さんは、「分かんない」。
これからもっとおいしいものが出るかもしれないから、というのが真意なのだそうだ。
夫婦は交代して1週間の練習をやりくりする。
ともに競技活動中心の生活を送るため、家族3人が食卓を囲むのはまれだ。
落ち着いた口ぶりで「一緒に食べられる日はあまりないから」と語る諭樹さんに、裕士も千明も複雑な様子だった。

生まれつき弱視だった千明は、中学生から盲学校(現在の視覚特別支援学校)に通い始めた。
調理実習に加わらなくてもいいと言われていた小学校とは違い、盲学校では調理台が一人一つ用意され、全工程を任された。
「『火を使う場合はこうすると危ないよ』というのは教わっていたから」。
授業の記憶を呼び起こし、料理のレパートリーを増やした。

家事はできる範囲のことをやる。背伸びはしない。二人が決めたことだ。だが、競技での妥協は許せない。
裕士は聴覚障害者の祭典、デフリンピックの男子400メートルと同障害に2009、13年と2大会連続出場。
千明は昨年のリオデジャネイロ・パラリンピック女子100メートルと走り幅跳びに出場して、初の大舞台を経験した。
「目指す大会は違うけど、順位やメダルの色で負けたくない」。裕士が話せば、千明も「私が最初に金メダルを取る」。
どちらが先に世界一になり、諭樹さんを笑顔にするか。家庭から一歩外を出れば、意地を張り合うライバルになる。

◇用具、コーチ……続く試行錯誤 短距離、走り幅跳び 高田千明

聞こえない裕士と、見えない千明。
障害自体が正反対の二人が出会ったのは、2006年10月に兵庫県で行われた全国障害スポーツ大会だった。

千明は聴覚障害の選手が大会中に楽しそうに笑う声が耳に残っていた。
コミュニケーション方法である手話の動きは見えない。
ただ、これまで接点がなかった選手たちとふれ合いたい気持ちが勝り、「手話を学びたい」という気持ちが芽生えたのだという。
「聴覚障害ですごくしゃべる人がいる」。それが裕士の第一印象だ。
千明にとっては、手話の先生として打ってつけの存在になった。

幼少期の訓練で、裕士には物心ついたときから声を出していたという感覚があった。
「苦労した記憶がないんですけど、親が言うには相当厳しい訓練をしたそうです」。
相手の会話の内容は唇の動きから読み取るが、受け答えは自分で声を出す。しかも、よどみがない。
「声を出した方が相手に響くこともある。親にはすごく感謝をしています」と裕士は言う。
依頼を受けて講演を行うときも、その姿勢は変わらない。

裕士の手を取り、言葉に耳を澄ませ、千明は手話で表す言葉を脳裏に刻んだ。
障害者スポーツ大会終了から数カ月後、互いに練習をしていた競技場で偶然再会。
同い年の二人の心が通い合うのにそう時間はかからず08年10月に結婚。
千明はこの時すでに諭樹さんを身ごもっており、約2カ月後に出産した。

両親の障害を十分に理解できない幼少期には、諭樹さんとのコミュニケーションに苦心した。
「『パパの言っていることが分からない』と叫ばれることもあった」と裕士は振り返る。
千明にしてみても、湯に溶かす粉ミルクの分量を正確に測ることができなかった。
それでも、「できないことは仕方がない」と適度に割り切ることで乗り越えてきた。

◇「できないことは仕方がない」  400メートル障害 高田裕士

試行錯誤は競技生活も同様だ。裕士は400メートルでは国際大会に3度出場したが、すべて決勝進出を逃してきた。
周囲は跳躍力に着目し400メートル障害への転向を勧めた。
13年に障害に専念すると、直後にブルガリアで行われたデフリンピックで7位入賞した。
用具では00年シドニー五輪女子マラソン金メダリスト、高橋尚子さんのシューズを手がけた三村仁司さんを訪れて
自身の足形に合うように調整を依頼するなど、7月にトルコで開催されるデフリンピックでのメダル獲得へ余念がない。

短距離に加えて走り幅跳びにも取り組む千明も、リオデジャネイロ・パラリンピックで8位に終わった反省から、
専門のコーチの指示を仰ぐようになった。
08年北京五輪女子走り幅跳び代表の井村(旧姓池田)久美子さんだ。
持ち前のスプリント力を跳躍力にどうつなげるか。
井村さんは、踏み切るまでのリズムを足音で聞かせ、腕の振り方は細かく声をかけるなど、
耳から正確な情報を伝えることに心を砕く。
千明は「20年東京パラリンピックまではリズムをしみこませるのが勝負になる」と力を込める。

両親の活躍を願う諭樹さんの夢は、医者だという。「パパは耳を、ママなら目を治したい」。
うれしさを感じる半面、千明は「見えるママ、聞こえるパパの方がよかったのかなって……。切なくもなります」という。
その様子を悟ったか、諭樹さんは「あまり気にしてない!」とぴしゃり。
それぞれが強く思い合いながら、親子はこれからも寄り添っていく。

第29回4.11「人権を確かめあう日」県内一斉集会

2017.04.01 15:02|情報
以下、奈良県HPより引用

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第29回4.11「人権を確かめあう日」県内一斉集会を開催!!

  「発想を新たなものとし 努力を結集して
      『人権のまちづくり』に邁進しよう」 を集会統一テーマに!!

        第29回4.11「人権を確かめあう日」県内一斉集会開催!                
 
毎月11日〔昭和40(1965)年8月11日同和対策審議会答申日にちなむ〕を
「人権を確かめあう日」と平成元(1989)年に定めて以来、毎年4月11日を中心に、
あらゆる差別撤廃の環境醸成や人権意識の高揚を図るため、県内各地で一斉集会を開催(今年で29回目)。

1 日時・場所等  
  ◆日時:平成29年4月11日(火曜日)を中心に(※開会日時は各会場ごとに異なる。)
  ◆場所:県内21ヵ所(概ね、各郡・市単位で一会場を設定)

  →詳しい一覧はこちら(pdf176KB)

2 主催  
  ◆奈良県市町村人権・同和問題啓発活動推進本部連絡協議会
   (略称:人権・同和問題「啓発連協」)
  ◆各市町村人権問題・同和問題にかかわる啓発活動推進本部
   (各市町村人権啓発主管課)

3 問い合わせ先 
  ◆人権・同和問題「啓発連協」事務局
  ◆〒634-0061 橿原市大久保町302-1 奈良県市町村会館1階
  ◆TEL 0744-22-9611/FAX 0744-22-9711

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