触れてはずむ 盲ろう者会話…「友の会」交流サロン

2015.08.25 09:53|情報
以下、YOMIURI ONLINE より引用

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目が見えず、耳も聞こえない。
そんな「盲もうろう」の人たちが、地域の中で共同生活できる場所を作ろうと奮闘しているNPOが和歌山市にある。
「和歌山盲ろう者友の会」(小杉純弘代表)。
JR和歌山駅前のみその商店街の一角に、同会は誰でも立ち寄れるサロンを構えており、訪ねた。

盲ろう者と一口に言っても、視力、聴力ともわずかながら残っている「弱視難聴」の人や、
二つの力を完全に消失した「全盲ろう」の人など、障害の程度は様々だ。
でも、重い障害があるからといってコミュニケーションがとれない訳ではない。
各自の見え方、聞こえ方に応じて点字、手話、筆談など適切な手段を選び、「会話」を楽しむ。
外出の際は、人や物にぶつからないよう、白杖はくじょうを持って道を確かめながら進んだり、
通訳介助者と出歩いたりして、社会と関わっていく。

県のまとめでは、県内で目と耳の両方の身体障害者手帳を併せ持つ人が約130人いる。
全国では約1万4000人に上るとされる。

友の会は2004年、盲ろう者が共に生活できる場を作ろうと設立された。
会員は、盲ろう者7人と介助者約25人で構成する。
手話や点字の勉強会を開いたり、盲ろう者同士が交流する場を提供したりしている。
同会のサロン「はぁと つぅ はんど」(木曜定休)で開かれる。

全盲ろうの井戸英代さん(64)(有田市)は、最も積極的に交流会に顔を出す一人。
手話でメッセージを送ってくれる相手の手を、自分の手で触れて、意味を読み取る「触手話」で
おしゃべりをするのが何よりの楽しみだから、だ。

井戸さんは生まれつき耳が聞こえない。50歳頃から視力も低下し全盲ろうと診断された。
自宅では87歳の母と2人で暮らす。
「母は手話ができない。母の支えには感謝しているが触手話を通じた会話は難しいから、
寂しく思うこともある」と打ち明ける。

記者が訪れた日、井戸さんは午前10時から午後3時過ぎまでサロンで過ごした。
帰宅時間になると、ふたを外して文字盤に触れられる腕時計で時間を確かめ、
通訳介助者に付き添われて名残惜しそうに部屋を後にした。

同会事務局長の瀬戸節子さん(60)は
「盲ろう者は一人での外出が難しく、家にこもりきりになることが多い。
誰とも話をしなければ、きょうの日付さえ分からなくなる」と指摘する。

「いつでも誰かとおしゃべりできる場所があったらなぁ」。
発足当初から要望のあった声を踏まえ、友の会は、
盲ろう者が通訳介助者のサポートを受けながら一緒に暮らせる「サービス付き介護住宅」の設立を目指している。

今秋には不動産業者や介助者などを交えた勉強会を開く予定だ。
だが、設立には介助者の養成や金銭面など、課題が山積している。
県と和歌山市が同会を通じて通訳介助者に支給する報酬の一部を、
会員で積み立てて準備金に回すが、それでも月に6万~7万円だ。

まだまだ「盲ろう」というダブル・ハンディーキャップ(二重苦)の言葉自体、浸透が進んでおらず、
寄付など支援の手も届きにくいのが実情だ。
友の会は「まず、多くの人に盲ろう者の存在を知ってもらいたい」と呼びかけている。
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