となりの障害-難聴になって②

2016.01.28 10:37|情報
以下、①に続き 毎日新聞 より引用

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◇自覚しないまま

厚生労働省によると、聴覚障害者の認定基準は「聴覚が両耳で70デシベル以上」とされ、
2014年度末で、国内に約45万人いるとされる。
「70デシベル以上」は、耳元での大声や電話の着信音を聞き分けることが難しいレベルだ。

一方、日本補聴器工業会が昨年発表した独自推計によると、国内で約1430万人(人口全体の11.3%)が
「聞こえづらいと感じている」とされる。
同会事務局は「自覚のないまま聴力が低下している人を含めると、もっと多くの人が聞こえづらい状態にあると推測できる」
という。

聴覚障害者は、会話が分からなくても笑顔で黙ってうなずく仕草から、「ほほ笑みの障害」と呼ばれることもある。
世田谷区の看護専門学校に通う林直樹さん(27)=仮名=は、先天性の難聴で、
静かな場所でないと普通の会話も聞こえづらい。

小学校は普通の学級に在籍し、中高一貫の私立高に進学した。
同級生との会話は、はっきり聞き取れなくても相づちを打って済ましてきた。
「何とか学校生活が遅れたので、自分の聞こえ方を深刻に考えなかった」と振り返る。

「聴力の壁」を感じたのは、看護専門学校に入ってからだ。
聞こえづらさは、入学後すぐに同級生に伝えた。
しかし、グループごとの実習では議論に入れず、作業手順が頭に入らなかった。
周りがひそひそ小声で話しているように感じ、悔しさと疎外感でいっぱいに。実習4日目で教室に行けなくなり、退学した。
看護師の夢をあきらめきれず、別の看護専門学校に入り直し、今春卒業する予定だ。

◇見えないから誤解

全日本難聴者・中途失聴者団体連合会(全難聴)の新谷友良理事長は
「難聴者・中途失聴者は、自分から『聞こえない』と言わない限り、聞こえていないことが相手に伝わりにくい」といい、
難聴が「見えない障害」だと指摘する。
さらに「『最終的につじつまが合えばいい』と、その場限りの対応で済ましてしまう人も多い」と語り、
難聴者がコミュニケーションで誤解を生じやすいことを説明する。

4月から、林さんは総合病院で勤務し始める。
患者の声は一言も聞き漏らしたくない。聞き取れなければ問い返すつもりだ。
「集中力が必要。だからこそ患者さんの深いところにある思いをくみ取れる。それは看護師にとって大切な役割」と前を向く。


【③に続く】
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