あなたはこの「音に出会った日」のYouTubeを観たか

2016.10.14 09:38|情報
以下、BIGLOBEニュース より引用

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<生後16カ月で「全聾」と診断された女性が成長していく過程を描いた手記『音に出会った日』。
 幼少期の壮絶ないじめ、「アッシャー症候群」の発症、そして、
 わずか1晩のうちに世界中の人々に感動を与えた1本の動画>

『音に出会った日』(ジョー・ミルン著、加藤洋子訳、辰巳出版)は、
イングランド北東部ゲイツベッドに生まれ、生後16カ月で「全聾」と診断された著者が、
露骨な差別やいじめを筆頭とする苦難と向き合いながら成長していく過程を描いた手記である。

物心ついた時点で"聞こえない"状態にあった著者の人生が決して楽ではなかったことが、
文章の端々からはっきりと感じ取れる。両親や家族からは十分に愛情を注がれており、
それが彼女を何度も支えていくので、ある意味においては家族の物語だともいえる。
しかしその一方、家族以外の小さな社会を知った時点で、違う世界に追いやられることにもなる。

(著書の内容のため、中略)

つまり著者は、基本的に前向きなのだ。気が強いし、明るいし、決してへこたれない。
しかし、それでも運命の不公平さを痛感せざるを得ないのは、29歳で「アッシャー症候群」だと判明したこと。
視覚障害と聴覚障害を併せ持つ病気で、つまり、そう告げられた時点で見えていた目は、
次第に見えなくなっていくというのである。

しかも、そのおかげで看護婦になる夢を諦めなくてはならなかったりもする。
盲導犬と思うようにいい関係を結べなかったりもする。
そのため次第に悲観的、あるいは絶望的な表現が増えてくるのだが、それも仕方がないことだろう。

だから中盤以降は読むのがつらくなってくるが、やがて朗報が入る。
人工内耳移植手術を受ければ、耳が聞こえるようになるというのだ。
そして結果的に手術は成功し、著者は生まれて初めて音を知ることになる。

ソーダ水のように興奮と感情が体から溢れ出す。手は震え、涙が顔を伝った。
泣くまいとしても涙はとめどなく溢れ、膝にポタポタ落ちた。
これがそうなのだ。わたしは聞いている。これが音だ。(221〜222ページより)

人工内耳のスイッチが入った瞬間の描写は、あまりに生々しい。
「これが音だ」という表現に、感情のすべてが凝縮されている。
もとから耳が聞こえる人間でさえ読んでいるだけで心を揺さぶられるのだから、本人の感動たるや想像以上のものだろう。
そしてその感動を表現する装置として、Chapter 16では音楽が重要な役割を果たすことになる。

(著書の内容のため、中略)

なお、著者がはじめて音を聴いたときのことはBBCラジオの番組で取り上げられ、
その光景はYouTubeにアップされた。その結果、わずかひと晩のうちに
世界中の人々に感動を与えることになり、取材が殺到したのだそうだ。

そして、2人の聴覚障害者をメンバーに持つアメリカの兄弟ポップ・グループ、オズモンズから連絡を受け、
2014年9月からは聴覚障害者を支援する「オリーヴ・オズモンド・ヒヤリング・ファンド」で働きはじめたのだという。
このエピソードもまた、著者と音楽との関係性の深さを象徴している出来事だといえるかもしれない。

なお巻末には、大きな役割を果たした著者の友人のトレメインが選曲したプレイリストが掲載されている。
ロック・ステディ・シンガー、ケン・ブースの"Everything I Own"にはじまり、
ハイムの軽快なロック・ナンバー"Don't Save Me"で幕を閉じる41曲は、
著者の人生の1年1年から1曲ずつを選んでリストにしたもの。
実際に聴きながら読み進めてみれば、本書はさらに鮮度を増すかもしれない。
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