障害者向けツール次々開発

2017.08.12 15:04|情報
以下、毎日新聞 より引用

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目の見えない人や耳の聞こえない人、障害を持った人が日常生活を送りやすくするために、
さまざまなツールが開発されている。

●道案内読み上げ

「点字ブロックの誘導先に車止めのチェーンがある。そのまま歩いていたら足をとられて転んでしまう」。
7月上旬、横浜市で視覚障害者の歩行ルートを調査していたNPO法人「ことばの道案内」(通称ことナビ)の
メンバーが、危険箇所をチェックする。
2004年の設立以来、駅から公共機関や主要施設へのルートを言葉で説明するサイト(http://kotonavi.jp)を運営している。

公開ルートは首都圏を中心に2400以上。メンバーが現地調査した上でアップする。
視覚障害者1人とNPO会員2人の計3人が1チームとなり、同じルートを3チームが別の日に歩いて
個人差が出ないようにしている。
音声ソフトで読み上げて誰でも理解できるよう、「通路」は車が入ってこない場所、
「通り」は車道と歩道の区別がはっきりしない場所、といったように使い分ける。
調査は多い月には50回を超え、会員約60人では手いっぱいだ。

駅構内の情報も約120件掲載。アンドロイド版に続いて今年はiOS版も加える予定だ。
自治体からの補助金や会費、寄付で活動費をまかなう。
神奈川県との協働事業で今年度は横浜市内の主要観光地を案内する「ことばの観光マップ」作りに取り組んでいる。
ことナビの佐藤誠二事務局長(70)は「観光地には点字ブロックが敷設されていない所が多い。
 1人で歩くのが難しくて外出をためらっていた人も、同行者と一緒に出かけるきっかけになれば」と願っている。

●タブレットで会話

脳卒中や頭のけがによって言語機能に障害がある失語症の人は、全国に30万人以上いるとされる。
考える能力はあっても言葉が出てこない、思ったことと違う言葉を発してしまうといった症状があり、
周囲とコミュニケーションが取れず社会生活に困難が生じる。

広告企画会社「アドバンプレス」は昨年12月から、
患者向けのタブレット用アプリ「喚語屋言兵衛(かんごやごんべえ)」を販売している。
3400語以上がカテゴリーやグループ別に絵と文字で登録されており、
行きたい場所やほしい物を指さして伝える仕組み。
写真を登録してオリジナルの単語帳を作ることも可能だ。
明欣彦(あきらよしひこ)社長が失語症の友人の家族から相談されたのがきっかけで開発し、
病院やリハビリ施設で訓練用教材としても使われている。

25歳の時にバイク事故で大けがをして脳を損傷した男性(47)も利用者の一人。
リハビリで体を動かせるようになったが、失語症は残ったままだ。
母親(75)は「見た目ではわかりませんが、言葉が通じないから働けない。
 親子でもコミュニケーションが難しいので、このようなツールは便利」と話す。

NPO法人「日本失語症協議会」が失語症患者と家族を対象にした調査では、
20~50代の働き盛りで発症したケースが6割以上を占めた。
園田尚美事務局長は「高齢者がなるものという先入観を持たれがちですが、若年者も少なくない。
 そうした世代にタブレットは抵抗なく使えるのでは」と評価する。

●振動と光で音伝え

富士通は、耳が聞こえない人に振動と光で音を伝えるヘアピン型の端末「オンテナ」を開発中。
発案したのはデザイナーの本多達也さん(26)。
大学時代に耳の聞こえない人と親しくなり、光の強弱で音を表現する機器を製作した。しかし当事者の反応は悪かった。
「日常生活で視覚を酷使している者にとって、目で見る情報が増えると疲れるだけ」。
そこで触覚を利用できないかと考えた。
肌に触れると蒸れたりかぶれたりする。腕に付けると手話や日常動作の邪魔になる。
髪に付けるヘアピン型のウエアラブル端末に行き着いた。

昨年1月、富士通に入社しプロジェクトチームを組んで開発を加速。
ろう学校や障害者雇用施設を訪問し、数百人の当事者から意見を聞いて改良を重ねた。試作品は300個以上。
最新版は長さ5・5センチ、重さ12グラムで「アクセサリー感覚で付けられるスタイリッシュなデザインを心がけた」。
内蔵マイクが30~90デシベルの音を感知し、256パターンの振動と光に変換する。
振動の強弱で距離がつかめたり、左右に付けることで音の方向がわかったりする。

「電話とメールの音の違いや車が近づく音がわかった」
「セミの鳴き声のリズムを初めて理解できた」といった感想が寄せられた。
新機能の追加も検討しており、本多さんは「テクノロジーやデザインを活用して、今までにない感覚を作りたい。
 2020年までにすべてのろう者に普及させるのが目標」と開発を進めている。
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