伝えて支えて 名張市コミュニケーション条例/1 手話通訳者 ろう者の権利、守れる喜び

2017.07.13 10:38|情報
以下、毎日新聞 より引用

*****************************************************

全ての障害者にとって意思疎通が図りやすい環境の整備を目指す名張市の「手話その他コミュニケーション条例」が
6月に施行された。
障害者が手話や点字など障害の特性に応じたコミュニケーション手段で社会参加し、
障害の有無を問わず、互いを尊重し合う共生社会の実現をうたう。
長年にわたり、障害者の情報支援に取り組んできた人たちの思いを、名張市を中心に紹介する。

「下を向かないで。表情が見えないよ」。講師役の倉田利江子さん(64)の指摘が飛ぶ。
10~70代の男女が言葉ごとに表情を変え、手の振り方に強弱を付ける。
時には2役、3役と演じ分け、まるで一人芝居のようだ。
そこでもう一人の講師、南恵美子さん(62)が指で「OK」と示した。

6月、名張市総合福祉センター(丸之内)であった同市の手話サークル「若竹会」の例会。
同市や伊賀市などの22人が所属し、倉田さんは35年前の発足時からのメンバーだ。
一方、南さんは重度の聴覚障害があり、市聴覚障害者協会会長を務める。
若竹会の会員ではないが、会員の技術向上に長年協力している。

倉田さんは両親が聴覚障害者(ろう者)で幼児期から自然に手話を覚えた。
そんな生い立ちから「支援するのは当たり前」と、さまざまな場面で障害者の手話通訳を務めてきた。

事故を起こした人に依頼され、警察の現場検証で通訳をしたこともあるし、南さんの出産時には病院で立ち会った。
「ろう者の権利や生命を守れた喜びが活動の原動力」と話し、現在も名張市が利用無料の福祉サービスとして派遣する
「登録手話通訳者」として病院の受診や学校の保護者面談などに同行し、障害者の生活を支えている。

一方で、手話奉仕員養成講座の講師などを務め、手話の普及に取り組む。
通訳のポイントは、伝える内容を的確につかみ、短く、分かりやすく表現すること。
手話の知識や技術だけではなく、国語力が重要になる。
会では小学生の国語の教材を使って平易な文章を学ぶ工夫もしている。

「人それぞれ手話に癖があり、方言もある。上達するには多くの手話と出合うことが大切」と話すのは
同会代表の石川広子さん(66)。県内や奈良の手話サークルの集まりや全国の福祉大会に参加し、経験を積んでいる。

他の会員も毎週木曜の例会で技術を磨く。
街中や旅先で聴覚障害者を手助けしたり、交流したのをきっかけに、付き合いが続いている人も多い。
そんな喜びを重ね、少しずつ会員は増えている。

条例制定に南さんは「手話は私の命。市民に広がってほしい」と話し、
公的施設での手話が分かる人の配置や市民向けの学習会が増えることを期待する。

それと共に会員が願うのは、手話を取り入れた小中学校での学習の実施だ。
会では月2回、桔梗が丘中の手話クラブを指導するほか、求めに応じて小学校での講師も務めている。
授業では「耳の不自由な人ともっと話がしたい。それには何が大事ですか」などと多くの質問が寄せられる。

「私の一番幸せな時間。彼らが福祉に夢を持ち、障害者を支えるきっかけになればどんなにうれしいか」。
倉田さんは自身の夢を託す子どもらの姿を思い、ほほ笑んだ。

◆二つの手話

手話は大別して二通りの方法がある。一つは日本語の語順通りに手話の単語を並べていく「日本語対応手話」。
中途失聴者や難聴者、健聴者にとって学びやすく、手話サークルの多くはこちらを使っているという。
もう一つの「日本手話」は、ろう者の間で独自に発達した言語で語順など日本語と異なる文法を持つ。

「方言」他県で通じず 四国ろうあ連盟 実情冊子に

2017.07.12 10:37|情報
以下、毎日新聞 より引用

*****************************************************

災害時に課題

聴覚障害者らでつくる四国ろうあ連盟(事務局・香川県観音寺市)などが、
四国4県の手話の「方言」をイラストで紹介した冊子を発行した。
全国各地でそれぞれ発展した手話は意味や表現が異なることがあり、
災害など緊急時のコミュニケーションで課題となっている。
同連盟は地域の手話を継承するとともに、南海トラフ巨大地震などに備えて手話通訳の混乱を防ぎたい考えだ。

全日本ろうあ連盟によると、聴覚障害者は全国に約35万人おり、うち約7万人が手話を使う。
同じ言葉でも地域によって表現の仕方が異なることがあり、全国共通の「標準手話」の指定が
1969年から日本手話研究所(京都市)によって進められている。
だが、周知の機会が少なかったり、時代とともに新たな表現が必要になったりするため、
身近な生活環境にある手話を先に習得するケースも多いという。

表現の違いによる支障は災害などの緊急時に特に生じ、熊本県ろう者福祉協会によると、
昨年4月の熊本地震では全国から手話通訳が派遣されたが、通じ合わない問題があったという。

四国でも例えば「朝」を表す際、愛媛や徳島では顔の横で拳を上から下に動かすが、高知は両手を顔の前で広げる。

しかし、この手を広げる仕草は香川だと「始まる」を意味する。
四国ろうあ連盟の近藤龍治事務局長は「4県のろう者が集まっても通じないことが多い」と話す。

同連盟は各県の聴覚障害者らを通じて情報を集め、約2年かけて冊子「あさいと 四国の手話」を作製。
曜日や続柄など日常でよく使われるが地域で表現が異なるものや、四国の名所・名物など約50語を
手話のイラスト付きで紹介している。

竹島春美理事長は「大切に引き継がれてきた四国の手話を次世代につなげていきたい」としている。

手話言語を研究する大杉豊・筑波技術大障害者高等教育研究支援センター教授は
「標準手話が広がる一方、地域の手話を見直す動きもある。
冊子は手話の実情を知ってもらうことにもつながる」と評価している。

冊子はB5判76ページで、DVD付き1080円(税込み)。
問い合わせは同連盟事務局にファクス(0875・27・7708)かメール(shikoku.deaf@gmail.com)で。

「音のバリアフリー」広がる

2017.07.10 19:51|情報
以下、日本経済新聞 より引用

*****************************************************

相手の話している声が聴きづらいという高齢者は難聴者に向けて、
話しかける側が伝わるようにする工夫が広がっている。
音を聞き取りやすいスピーカーを活用したり、聞き間違えの内容に電子辞書を使ったり。
高齢者は聞こえないと外出をためらい、引きこもりにもつながりかねない。
「音のバリアフリー」の必要性は一段と高まっている。

「キクさん、聞こえますか」
「ああ、よく聞こえる」

7月上旬、川崎市の特別養護老人ホーム「みんなと暮らす町」の一室。
生活相談員の植松佳子さんが話しかけると、難聴者の稲本キクさん(94)がしっかりと応じた。
説話マイクを付けた植松さんの声が、難聴者が聞き取りやすい音域で卓上のモバイルスピーカーから流れる。

同士は6月中旬から、卓上型会話支援機器を市内の介護事務所などに持ち込み、
高齢者との対話改善に向けた実証試験を始めた。難聴者が補聴器を付けるのではなく、
「話す側が難聴者が聞き取りやすい音や声をつくり出す」(同市次世代産業推進室の滝口和央さん)ことで、
円滑な対話につなげる狙いだ。

稲本さんは補聴器を使うのをいやがり、植松さんが稲本さんと話す際は「耳のそばまで近づかなければならなかった」。
ところが卓上型会話支援機器を使うと、接近しなくても、対面で話すことができる。
「きちんと聞こえているんだなとわかる。表情が全然違うから」と植松さんは話す。

市は実験を9月下旬まで続ける。使用する卓上型会話支援機器は市の認証製品。
導入した施設には危機の費用の半額を補助し、利用を拡大したい考えだ。

機器を活用して、高齢者らが聞き取りやすくする取り組みは、多くに人が集まる施設でも広がっている。

東京・羽田空港の国内線第1ターミナル。日本航空は昨年8月、
チェックインカウンター、空席待ちカウンターなどにアナウンスを聞こえやすくするスピーカー6台を設置した。

空港では館内放送や各動詞の話声でアナウンスが届きにくいことがある。
このスピーカーは大きい音を出さなくても遠くまで響き渡る機能があり、言葉や音楽をはっきりと届けられる。
実際に音を聞いた人からは、「『音が飛び込んでくる感じ』などと反応がいい」(空港業務担当のJALスカイの大西義春)という。
日本航空は今後、高齢の利用客が多い地方空港への拡大を検討している。

言い換えで聞こえやすくする取り組みも始まった。
パナソニックとグループ会社のパナソニック補聴器(横浜市)は三省堂と協力し、
聞き違いやすい言葉の言い換えや発音のコツを掲載したデジタル辞書「聞き間違えない国語辞典」を開発。
3月から、スマートフォン(スマホ)用サイトで無料公開している。

「せんきょ(選挙)」と「けんきょ(謙虚)」、「しがこうげん(志賀高原)」と「きたちょうせん(北朝鮮)」など、
聞き違いの起こりやすい言葉を約150万組収録している。

介護の現場などで、この辞書を片手に、適切な言葉を探すなどの活用を想定。
「例えば『握手』と『拍手』、『加藤』と『佐藤』は紛らわしい。まず子音が聞き取りにくくなるからで、
 『手を握る』と言い換え、名前をフルネームにしてみる」(パナソニック補聴器の光野之雄さん)といった具合だ。
サイトは2018年3月まで公開の予定。

サービス関連企業も、このデジタル辞書を研修に活用している。
ソラシドエア(宮崎市)は、パナソニックが開いた「聞き間違えない話し方講座」に同社の客室乗務員らを参加させた。
利用者からも評価する声が多く、暮らしの様々な現場で浸透していくことが期待されている。

河瀬直美監督 最新作「光」巡りトークショー 生きる苦悩超え輝くために

2017.07.07 07:33|情報
以下、毎日新聞 より引用

*****************************************************

今年5月の仏カンヌ国際映画祭に最新作「光」が出品された河瀬直美監督(48)のトークショーが
6月下旬に大阪市中央区であり、約400人の来場者が詰めかけた。中央区内の障害者支援団体が主催した。

「光」は視覚障害者が映画を理解できるよう、人の動きや情景を説明する「音声ガイド」を製作する美佐子と、
弱視のカメラマン・雅哉が出会い、心を寄り添わせていく物語。
カンヌでは精神世界を深く掘り下げた作品に授与される「エキュメニカル賞」を受けた。

河瀬監督は「人間の苦悩や可能性に光を当てた作品に贈られる賞で、とてもうれしい」と受賞を喜んだ。
視力を失っていく雅哉の葛藤に触れ、「人生ではあらゆる苦悩や痛みがもたらされる。
そこからどんな光を見つけ出すか、自分自身がどう輝くことができるか(が大切)だと思う。
作品を見た人に、その『光』と出会ってほしい」と語った。

河瀬監督の前作「あん」を音声ガイド付きで鑑賞するバリアフリー上映会もあった。
司会者が挙手を求めると、音声ガイドを初めて知ったという来場者が半数を占めた。
司会を務めた視覚障害者を支援する社会福祉法人「日本ライトハウス情報文化センター」(大阪市西区)の
林田茂さん(42)は「音声ガイドがあるとストーリーが分かりやすく、心地よいと感じた人もいるだろう。
 障害者のためだけのものではないと伝えたい」と話した。

ジャズ演奏 全身で観賞

2017.06.24 11:29|情報
以下、奈良新聞 より引用

*****************************************************

◇聴覚障害者も楽しく

音楽祭「ムジークフェストなら2017」(県、ムジークフェストなら実行委員会主催)で23日、
聴覚に障害のある人も身体で音楽が楽しめる「体感音響システム」を取り入れたコンサートが、
奈良市水門町の東大寺総合文化センター金鐘ホールで開かれた。
約300人の来場者のうち7人が同システムを使い、ジャズの生演奏を楽しんだ。

同システムは骨伝導で音を伝える振動装置を内蔵したポーチと座布団型クッションで構成。
ヘッドフォンや磁気ループからの音と合わせ、全身で音楽を楽しめる。

パイオニア者が開発し、社会貢献として無償で貸し出し。
同音楽祭での使用は今年が初めてで、2講演で計12人が利用した。

同日のコンサートには、県出身のピアニストの秋田慎治さん、県在住の歌手の長谷川恵美さんと
ベーシストの西川サトシさん、ドラマーの大木優さんが出演した。

奈良市の難聴の男性(71)は
「自分の耳では聞こえない小さな音まで感じることができてよかった。ポーチを体中に付けたいと思った」と笑顔。
また、県立ろう学校生も複数参加し「楽しめた」などと話した。

触れて楽しいアートを - 障文祭へ共同制作中

2017.06.20 10:53|情報
以下、奈良新聞 より引用

*****************************************************

今秋、県内で一体開催される「第32回国民文化祭なら2017」「第17回全国障害者芸術・文化祭なら大会」に向け、
障害の有無にかかわらず、若者たちが共同でアート作品をつくる
「盲学校×高円高校×高等養護学校コラボレーションアート」の取り組みが進んでいる。
17日は第3回ワークショップとして奈良市白毫寺町の県立高円高校で活動した。

「さわって楽しい作品」をテーマに障害のある生徒とない生徒が意見を交換しながら共同作品をつくる企画。
県立盲学校の生徒4人と高円高校の美術科・デザイン科生12人に、
同校内で学ぶ県立高等養護学校高円分教室3年、井上蓮さん(17)の計17人が参加し、今月初めに始動した。
これまで2回の活動で、作品は奈良にちなんだ立体作品とし、表面には壁紙や床材など約50種類の素材サンプルから
それぞれが“触って”選んだ16種を使うことを決定。
自由に話し合う中で、素材に点字を打ち、触感にアクセントをつけるなどの工夫も生まれた。

目が見えず、耳も聞こえない ドキュメンタリー映画『もうろうをいきる』

2017.06.14 17:28|情報
以下、Motion Gallery より一部抜粋

******************************************************

◇はじめに

目が不自由な上に、耳も不自由な人たちのことを「盲ろう者」と呼びます。
あの有名なヘレン・ケラーのような人を思い浮かべていただくといいかもしれません。
現在、日本にも、およそ14,000人いると推定されています。

その中には、「1日は24時間ではなく、40時間も50時間にも思えるつらい毎日なのです」と語る人もいます。

日本では、社会的にも法的にもまだ「盲ろう者」の定義が確立していません。
身体障害の種類と等級を規定している現行の「身体障害者福祉法」では、
「視覚障害」および「聴覚障害」はそれぞれ別個に規定されていますが、
両方の障害をあわせた「盲ろう」に関する規定は未だありません。

◇盲ろう者とは

年に一度開催される「全国盲ろう者大会」(昨年は8月に北九州で開催)。
盲ろう者とその家族、通訳・介助者や教育・福祉関係者等が一堂に会し、年1回の情報交換を行います。
3日間の大会での参加者の交流の様子や、基調講演を記録します。

また、彼らを支援する全国盲ろう者協会や、全国の友の会の取り組みも取材し、日本における盲ろう者の全体像を紹介します。

一口に「盲ろう」といっても、その人その人によって、異なる見え方や聞こえ方をしています。
全く見えず聞こえない人もいれば、耳元の声なら聞こえる人や、視界の中心部だけ見える人など、
その置かれた立場も様々です。

また生まれつき全く目も耳も不自由だったのか(先天盲ろう)、
はじめは盲者、またはろう者だったのか(盲ベース、ろうベース)によって、コミュニケーションの手段も異なります。

本作では、盲ろう者大会での取材をはじめ、全国各地の盲ろう者の生活を取材し、
まず基本的な概念を提示することに努めます。

◇盲ろう者-その日常

国内各地の農村や島などで暮らす盲ろう者、また都市部で暮らす盲ろう者それぞれに密着し、その日常を記録します。
家庭での炊事や洗濯、掃除の様子、また食料を買いに出かけた店先での苦労など、その生活の細部を見つめます。

また世界で初めて常勤の大学教員となった盲ろう者である、東京大学先端科学技術研究センターの福島智教授や、
これまで盲ろう者の支援を続けてきた、同研究センターバリアフリー分野の大河内直之研究員をはじめ、
各方面の関係者にも、その想いについて取材を行います。

◇共に生きる、介助者・通訳者

盲ろう者の生活には、支援する介助者や通訳者の存在が不可欠です。その現場を記録します。

コミュニケーション方法には「触手話」と呼ばれる話し手が手話を表し、聞き手がその手に触れて伝える方法や、
日本が発祥の「指点字」といわれる、指を点字タイプライターの6つのキーに見立て、通訳者が盲ろう者の指を
直接叩く方法等があります。

いずれも、人と人との直接の接触を介してのコミュニケーション方法で、触れあう事で意思の疎通を図る、
人類古来の方法なのです。

共に生活を送る上での様々な困難、また思いがけない喜びをカメラを通して見つめ、
人と人が共に生きていく意味を問いかけたいと思います。

◇「生きる」ということ

「見えない、聞こえない」という状況は、「宇宙の只中にたった一人取り残された」感覚と話す盲ろう者がいます。
この映画は、その孤独と向き合いながら生きる人たちの、挑戦の記録です。

盲ろう者の日常、介助者・通訳者との共同生活をみつめることで、この映画が、人と人が共に生きていく
「コミュニケーション」そして「人生の豊かさ」について、思案をめぐらせる、ひとつの契機になることを願っています。

ドキュメンタリーといえども、一般の映画館で有料で公開される映画作品は、高い作品性とともに
エンタテインメントになっていなければならないと考えています。

たとえ啓蒙や啓発の役割を担っているとしても、「映画は娯楽である」というスタンスにこだわります。
この作品は、盲ろうの人たちをめぐる映画ですが、同時に人びとはいろいろな可能性を持ってつながっていて、
そのつながりの中から常に希望の糸を紡いでいるのだと思っています。

その瞬間をつかまえるような撮影を目指して、盲ろう者と周囲の人たちとの関係性をまじろがず見つめていく。
私たちが製作したいと思っている作品は、そのような眼差しを持ったドキュメンタリー映画です。

難聴者向けバリアフリー 言い換えで聞き取りやすく

2017.06.07 18:03|情報
以下、産経ニュース より引用

*****************************************************

「年齢とともに、相手の話している声が聞きづらくなる」-。
そんな高齢者の悩みを解決しようと、話し掛ける側が言い換えや発声を工夫するバリアフリーの取り組みが注目されている。
言い換え用の電子辞書が開発され、企業向け研修会も開かれている。
難聴は認知症などのリスク要因とされており、「聞こえないから」と閉じこもりがちな高齢者の介護予防にもなりそうだ。

◆適切な言葉探し

東京・羽田空港のソラシドエア東京支社。客室乗務員らを対象にした「聞き間違えない話し方講座」が開かれた。

「年を取って難聴になった人は音が濁って聞こえる場合があるので、大きな声を出すだけでは不十分。
 低い声でゆっくりと。言葉の言い換えも有効です」

講師を務めたのはパナソニック補聴器の光野之雄さん。
「例えば『握手』と『拍手』、『佐藤』と『加藤』は紛らわしい。まず子音が聞き取りにくくなるからです。
 『手を握る』と言い換え、名前をフルネームにしてみてください」と話す。

同じグループのパナソニックは
「言葉のバリアフリー」社会を目指すプロジェクトの一環として、AI(人工知能)による言い換え用デジタル辞書を開発。
参加者はこの辞書を片手に、適切な言葉を探した。

参加者からは「お客さまが『定刻』を『警告』、『整備』を『警備』に聞き間違えることがある」との声も。
客室乗務員の女性(30)は「ゆっくり話すようにしているが、今後は言い換えの工夫もしたい」と話した。

◆早めの対処重要

NPO「日本スピーチ・話し方協会」代表の大橋照子さんは発声による「バリアフリー化」を提案する。
「小声でも口を大きく開けるのがコツ」とアドバイス。
「高齢者側も発声の機会を積極的につくり若々しい声を保てば、コミュニケーションしやすくなる」

加齢による難聴は高音域などを中心に30代ごろから次第に進むとされるが、気が付かない人も多い。
慶応大の小川郁教授(耳鼻咽喉科)は「高齢化や、騒音などの環境にさらされることが難聴の要因」と指摘。
ヘッドホンで長時間、大音量の音楽を聴くことも避けた方がいいという。

小川教授は「難聴が認知機能の低下や、鬱病のリスクを高めるという研究結果がある。
 話が分からないから外出せず閉じこもる悪循環も起きやすい。脳が受け取る言語情報を減らさないよう
 補聴器などで早めに対処することが重要」と話す。

◆最新技術応用で

一方、最新技術で聞きにくさを補う研究や実用化も進む。
音声認識システムに詳しい九州工業大の中藤良久教授によると、手元で音を拡大するスピーカーや、
高齢者が聞き取りやすくする機能が付いたテレビなども商品化されている。
病院で名前を呼ばれた時に携帯電話が音声を拾い、振動で伝えるといった研究もある。

中藤教授は「高齢化で難聴の人は増えるが、補聴器そのものの高機能化や支援機器の開発で、
 難聴になった高齢者の生活の質を上げられる可能性は高い」とみている。

聴覚障害の4人が海で遭難 「チャット」が救う

2017.06.05 16:23|情報
以下、毎日新聞 より引用

*****************************************************

愛知県西尾市一色町沖の三河湾で3日夜、転覆したプレジャーボートにつかまるなどしていた46~51歳の
会社員の男性4人が救助された。
4人は聴覚障害があり、うち1人が携帯している端末で、チャットの文面をオペレーターが伝える
「電話リレーサービス」を使い、救援要請した。4人にけがはなかった。


衣浦海上保安署によると、プレジャーボートは3日午後5時半ごろ、何らかの不具合でエンジンが停止。
海水が船内に入り込み、その後、転覆したとみられる。

午後7時15分ごろに、4人のうち1人が「エンジントラブルでボートが止まってしまい、
救助を求めている」とオペレーターに連絡をした。

特集「言語としての手話」とは?2

2017.05.31 14:51|情報
以下、福祉新聞 より引用

*****************************************************

◇乳幼児に必要な集団 交流かさね手話獲得へ

話し手の口の動きを読み取り、発音を訓練する口話法だけで育った人は、
成人してから複雑な会話についていけず、自信を失い社会とのかかわりも薄くなりがちだ―――。
手話を使った早期教育の必要性を説く人たちの見方はほぼ共通する。

早期教育とはいっても、、重視されているのは指導や訓練とはほど遠い「手話を使いながら遊べる集団」だ。

社会福祉法人京都聴覚言語障害者福祉協会(高田英一理事長、法人事務局=京都市)が運営する、
聞こえない乳幼児とその親が集まって遊ぶ「にじっこ」はその一つだ。

キャッチフレーズは「聞こえないお兄さんお姉さんと遊ぼう」。
手話を使う外部講師が絵本の読み聞かせや集団遊びをする。
15年度、自主事業として京都市内で始め、今年度は府からの委託事業として城陽市内でも月1回開いている。

5月中旬、城陽市内での「にじっこ」に参加した父親は
「5歳の娘はろう学校の幼稚部に通っているが、先生と1対1の発語練習で叱られてばかり。
 同じような年齢のこと遊ぶ機会はほとんどない。」と打ち明ける。

「にじっこ」のアドバイザーの河﨑佳子・神戸大教授(臨床心理学)は「乳幼児も親も手話を使う聴覚障害者と出会い、
手話で生きていくモデルを見つけることによってアイデンティティーを形成できる」とみている。

◇  ◇  ◇

こうした取り組みを仕組みとして広げようとしているのが、今年3月に手話言語条例を策定した大阪府だ。
条例に「府は聴覚障害者が、乳幼児期からその保護者等とともに手話を習得する機会の確保を図るものとする」と明記した。

府は5月に公益社団法人大阪聴力障害者協会(大竹浩司会長)と協定を締結。
同協会は日本財団の助成を受けて6月から月に2階、聞こえない未就学児とその家族を対象に、
手話を使った交流会「こめっこ」を大阪市内で開く。

府は「こめっこで得たノウハウを府内の福祉・教育機関と共有し、広げていくネットワークを作る」
(福祉部障がい福祉室自立支援課)としている。
| 2017.08 |
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

NDSセンター

Author:NDSセンター

カテゴリ

最新記事

月別アーカイブ

検索フォーム

QRコード

QR

ページトップへ